仔犬や仔猫などのゴールデンタイム?ってご存知ですか?・・・その2
前回のコラムの続きです。
□ ワンちゃんとの正しい関係性を築くために、「オスワリ・マテ」を楽しく
練習していきましょう。
これは、仔犬をお家に迎えた場合に、とても重要な事になりますが、保護犬などを迎えた時にも、成犬と改めて互いの関係性を築くためにも、最も基本的な事であり、しつけのツールとなるものです。
しかし、そもそも、なぜにこの練習が必要か??
「昔から犬にはお座り」って言われてるいるから??
まず、このことから考えて見ましょう。
犬と言う動物は、もともと複数頭の集まり(群れ)の中で生活をします。この群れの中で生活するためには、社会性と言う、一定のルールに従った行動を送る必要があります。
ご家族とワンちゃんがよりよく生活するためには、一定のルールが必要です。
母犬は、仔犬を躾ける時に首元を噛んで持ち上げたり、仔犬の身体を自分の鼻で転がすようにして、仔犬の動きを静止したりして、抑制をします。同時に、仔犬の身体をよく舐めてあげたり、遊んであげたりして、愛情を注ぎます。また、仔犬は母犬以外に兄弟犬や群れの他の犬などとふれあったり、遊んだりします。この様な事を通じて、仔犬は一定のルールを身に付けて行きます。
当然母犬と同じ様に仔犬に教えていく事は、人間には出来ません。
人が母犬の代わりに、愛情を持って、一定のルールを教え、ワンちゃんと互いの関係を築いていく為のツールとして、「オスワリ、マテ」などの練習が必要になります。
人と犬が一緒に生活していく中で、ルールがしっかりしていれば、ワンちゃんは快適に生活することが出来ます。
しかし、人の都合でルールが曖昧であったり、しっかりしていないと、ワンちゃんは自分に都合良く色んな事を判断し、「自分がこうして欲しい」という欲求が強くなります。
また、その欲求が自分が思っている通りにならない事に対してストレスを感じる様になり、結果として様々な問題に繋がることがあります。
このような事から、お家の方とワンちゃんの間にしっかりとしたルールを定める必要があり、そのな為に「オスワリ・マテ」を系統的に練習していく事が必要になってきます。
ただし、「ワンちゃんにオスワリやマテを教え込まなければならない!」 と、お家の方が力み過ぎず、お家の方とワンちゃんが、一緒に楽しんで練習できるようなプログラムを行っていく必要があります。
ご注意して頂きたい事として、
「オスワリ・マテを教えるなら、自分では難しいので、犬の訓練所などに預けて、しっかりと教えてもらおう!」 と、考える方がいらっしゃるかもしれません。
残念ながら、トレーナーの先生に教わっても、それまで何も教えていないお家の方の言う事を、同じように聞くことは出来ません。
毎日一緒に生活を共にする人の行動で、犬の行動は変わってきます。
後のコラムでも触れますが、これからお互いの関係を作っていくためには、生活の色々な場面が関係していきます。
特に仔犬の場合、「貴重なゴールデンタイム」を逃さないで下さい。
動物行動学では、系統立てて、ワンちゃんと楽しみながらオスワリ・マテの練習して行く方法が、「基礎プログラム」や「リラックスプログラム」と呼ばれて示されています。
お近くの動物病院に是非聞いてみて下さい。
お家の方に知って頂きたい事、次回のコラムへ続きます。