犬猫に育毛剤は・・・要注意!|ふじみ野市|さくら動物病院

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コラム

犬猫に育毛剤は・・・要注意!

コラム 

唐突ですが、

犬猫に「脱毛」が見られる時に、人の育毛剤を、絶対に使ってはいけません。

 

理由は、育毛剤の「ミノキシジル」と言う成分が中毒を起こすことがあるからです。

 

これは、まだ教科書にも記載されていない比較的新しい情報です。

私が所属している日本獣医動物行動研究会の、米国で獣医行動学の専門医として活躍されている尾形先生からシェアして頂いた情報です。

 

ほとんどの方は、犬猫に脱毛が見られた時にはまず動物病院を受診されると思います。

「脱毛」と一言で言っても、多くの様々な原因があります。

脱毛は当然皮膚で起こっている事ですので、皮膚病としての脱毛が圧倒的に多く見られます。

皮膚病以外の原因としても、内分泌(ホルモンの異常)疾患が原因である場合や行動学的(心理的な問題)な原因が関係していたり、皮膚病と行動学的原因が重複している様な場合もあります。

多くはありませんが、体の中に腫瘍があり、その影響が皮膚に現れることもあります。

東洋医学的な観点になりますが、大病をした後にその臓腑に関連した経絡や経穴で脱毛が起こる事もあります。

 

これだけ多くの原因のなかで、人の育毛剤の効果が見られる事は、残念ながらありません。

繰り返しになりますが、逆に中毒になってしまいます。

特に猫は1滴でも致死性の中毒となってしまいます。

 

ここで、確認して頂きたいこととして、
育毛剤を動物に直接使う事より、むしろ注意が必要な事があります。

例えば、
育毛剤(配合シャンプー等も含む)を床などに垂らしてしまったものや、閉め忘れた瓶から、犬猫が舐めてしまう事です。また、枕などの寝具も注意が必要です。

また、お家の方が使った育毛剤が付着している場所(髪の毛、頭皮等)を、犬猫が舐めてしまう事も同様に注意が必要です。

 

これから寒い季節となり、もしかしたらスキンシップが増えるかもしれません。

くれぐれも、ご注意願います。

 

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